Key=Aのスリーコードをジャズブルース風にリハーモナイズ(リハモ)

Key=Aのスリーコードをちょっとお洒落なジャズブルース風にリハーモナイズ(リハモ)してみます。

はじめに

この記事の目的はアドリブを弾く為ではないので、スケールとかには触れません。コード理論、分析(アナライズ)、リアレンジの基本と言いますか、一般的な「セオリー」と、作曲のヒント的な内容だと思ってください。もちろん「音楽」なのでこれが「正解」ではありません。

知識として以下のことをなんとなく理解している方が対象かと思います。
  • ブルースのスリーコード進行(12小節)を理解している。
  • 「ダイアトニックコード」とその中の「トニック(T)」「ドミナント(D)」「サブドミナント(SD)」を理解している。
  • 「ツーファイブワン」とか「セカンダリードミナント」等の用語を、聞いたことがある。

(基本)Key=Aのスリーコードとダイアトニックコード

まず、Key=Aのダイアトニックコードは以下ですね。
ダイアトニックコード

そして、基本的なAのスリーコード進行(12小節)は以下になります。
※ブルースなのでセブンスにしています。
Aのスリーコード

9~11小節をツーファイブワン(Ⅱm7-Ⅴ7-Ⅰ)に変更

9、10小節目を、11小節目のA7(Ⅰ)に向かうツーファイブワン化します。
ツーファイブワン

9小節目を仮のⅠ(トニック)ととらえ、8小節目からドミナントモーション(Ⅴ‐Ⅰ)させる

変更した9小節目の「Bm7」を部分転調で仮のⅠ(トニック)ととらえ、そこに終止する「F♯7」(Ⅴ)を配置。※これを「セカンダリードミナント」と言います。また、8小節目の頭は繋がりを意識してA7の3度のC♯m7を配置します。
※結果的に「Bm7」に向かうツーファイブワンにもなっています。
セカンダリードミナント

6小節目に「E♭dim」を配置

D7のルートを半音上げることで、Key=Aに対して♭5の音(ブルーノート、この場合E♭)が加わります。♭5はブルース特有の音で、これによりブルース感が一気に高まります。また、5~7小節がD⇒E♭⇒E(A7の5度)という半音進行(上行クリシェ)になります。
上行クリシェ

12小節目をツーファイブワン化する

最後に12小節目も1小節目(A7)へ向かうツーファイブワン化します。

完成

最終的にこうなりました。

以上、何かの参考になれば幸いです。
※このコード進行はKey=Fにすると、ジャズブルースでは定番の「Now's The Time/Charlie Parker(チャーリーパーカー)」になります。

[スポンサーリンク]

[スポンサーリンク]